今年も“クトゥルフ神話TRPG”を遊んで下さりありがとうございます。今年の読み納めも恒例『クトゥルフ神話TRPG』リプレイで締めていきます。
さてシリーズ9作目の『あーかむしてぃ』は、一言でいうとさやかちゃん復活編。そのために用意された時代背景はなんと「現代日本で1920年代アーカム」。何か矛盾したことを言っているようですが、的外れではないでしょう。つまり、このリプレイ世界では、地続きで現代日本と古きよきアーカムが同居しているという理屈(?)なんですね。別探索者やタイムトラベルなどを駆使して通常は解決する問題を「現代の探索者で1920年代アーカムを舞台にしたい」という思いから生まれた発想には脱帽です。しかしさほど唐突に感じないのは、以前のるるいえシリーズからちらちらとそんな事実が見え隠れしていたからでしょう。そして前作『るるいえみつかどにっく』の最終話でアザトースの住まう空間へ放逐されたさやかちゃんを救うべく、アーカムの新探索者ケイト(キャサリン・ダイアモンド)を迎え、アーカムの町へと挑むのです。さて、以下は各話感想ですがずばりネタバレですので、未読の方は買って読んで下さい。
第一話:ミスカトニック大学とギャングスター
まず注目すべきは、新しく探索に加わるケイトですか。女子大生ながら拳銃持ちという、1920年代アメリカならではの戦闘力が頼もしいです。見所はミスカトニック大学生の学生生活(技能増加や正気度増加のチャンスがある「セメスター・チェック」の実例が掲載されています)や、ギャングとの共闘でしょう。余談ですが47ページで言及されている実在のギャング、ジャック・ダイアモンドは、懐かしのゲーム雑誌『TACTICS』のクトゥルフ特集号(No.60)の収録シナリオ「海上の影」冒頭に登場します。ラストバトルの銃撃戦闘は現代日本ではまずみられない展開で、緊張感あふれる盛り上がりをみせています。
第二話:クラウニンシールド荘と奔放な女
第一話では町中での地下探検というダンジョンものでしたが、今回は館が舞台。しかもラヴクラフトの原作小説「戸口にあらわれたもの」に登場する超有名スポットです。そこに住んでいるのは、時代の最先端を行く女「フラッパー」であるユーニス・バブソンで、ほんの少しだけアダルティな展開もあります。ラストは原作由来のかつてない宇宙的恐怖にさらされますが、熟練のプレイヤーが探索者としてどう切り抜けているのか、要注目です。
第三話:インスマスとさやか
さやかちゃん復活の手掛かりは、すべてインスマスへの展開を指し示していた! ということで、恐るべき港町へ向かう一行ですが……普通に歩いてても怪物に襲われるのですかここは(驚)。個人的な見所は、探索者のファンブル(正確には「00」)に対するキーパーのアドリブでした。シナリオ展開を阻害せずに、うまくトラブルを演出して探索者を盛り上げる手腕は見習いたいところです。ラストも一方的ではなく、探索者に選択の余地を残したストーリー展開がTRPGならではのライブ感を醸し出していたと思います。
最後に、本リプレイの魅力として、探索者の活躍もさることながら、クトゥルフ神話の聖地であるアーカム周辺地域にもあるのではと思います。クトゥルフ神話TRPGシリーズでは、1920年代アーカム周辺のソースブックが複数出版されており、潤沢な設定が紹介されています。リプレイ巻末には「本リプレイに登場したソースブックのネタ一覧」と題して、どのネタがソースブックのどこに収録されているか、逐一ページまで記載されています。これが地味に素晴らしい! 手持ちのソースブックを眺めて語られていない設定にニヤニヤするのもよし、これをヒントに自作シナリオに生かすもよし。こうした読書横断をするのも楽しみ方のひとつと言えるでしょう。
P.S. 今年も翻訳&日本独自のソースブックに加え、企業コンベンションやニコ生放送など、盛り沢山な展開のあったCoCシーン。これもひとえに“クトゥルフ神話TRPG”を遊んで下さる皆様がいたからこそです。千の感謝を。よい年をお迎え下さい
。
先日開催されたクトゥルフオンリー・コンベンションは無事終了。参加された方々におかれましてはありがとうございます。当日の詳細は情報ソース先のレポートにもある通りです。コンベンションが開催できるのはキーパーの皆様、お手伝いいただいた方、そして何よりプレイヤー参加下さった方々のおかげだと思っております。
立卓したのはいつもながら会場スペースぎりぎりの12。これ以上卓を増やすのはちょっと無理でしょう。内訳は前回もそうでしたが現代日本メインで、各時代卓がある感じ。初心者もベテランも、女性も男性も、等しくクトゥルフ様の生け贄……じゃなかった、皆楽しく“クトゥルフ神話TRPG”をプレイいただけていたのは、スタッフとして嬉しい限りでした。
セッション後の閉会式では、キーパーによる楽しいプレイ報告に加え、参加者へプレゼントが当たる抽選会も行われました。プレゼントは邪神もびっくりな感じの豪華さで、ご提供いただいた方には千の感謝を。ありがとうございます。
さて、次回はおそらく来年でしょう。会場はどうしよう。もしかしたら広い会場に移るかもしれないし、このままかもしれません。具体的な開催時期を告知できる段階になりましたら、情報ソース先またはオンリーコンのtwitterアカウントにて詳細が告知されます。その際にはよろしくお願い申し上げます。
おお、半年以上更新していないですね。申し訳ない。
10月29日に開催された、情報ソース先主催の「第13回 クトゥルフ神話TRPG初心者体験会」は終了しました(前回は都合で欠席したのでレポはなし)。プレイヤー参加者&ご協力いただいた方々には千の感謝を。当日の詳細はクトゥルフオンリー・コンベンション(Co-Con)過去のコンベンション情報にあります。今回も全6卓。倍率は約2倍。キャンセルでの当日抽選も含め、満員御礼でのプレイとなりました。
私はキーパーとして参戦。CoCはおろかTRPGって何ですかという方々ばかりでしたが、皆さん物凄くゲームに対する勘所がよく、大変楽しく遊べました。探索者作成だけで尋常ではない盛り上がりを見せ、これでシナリオがお通夜ムードだったらどうしよう、と少し心配になってしまうほど。ただ実際のゲームプレイはそんなことなく、最後もきっちり狂気に陥った探索者に手を差し伸べながら、全員生還エンド。テストプレイ時点では1人狂気、後は全滅エンドだったのに、これは凄いことです。ちょっと伺うとボドゲ等の体験者もいらっしゃり、ゲームの遊び方に慣れているなあと、納得した次第です。
もうひとつ、明日はクトゥルフオンリー・コンベンション(Co-Con)です。予約者オンリーですが、もしかすると当日参加できる可能性もなきにあらずです。Co-ConのTwitterで情報は流すので気になる人はチェックしてみてください。参加者の皆様におかれましては、よろしくお願い申し上げます。
昨日の4月16日(土)に開催されたログインTRPGコンベンションに、キーパー参加させていただきました。このコンベンションはログインテーブルトークRPGから発売されているTRPGの公式体験会で、主催は株式会社KADOKAWA様。盛況だったのは何よりです。
開催場所は都内のKADOKAWA富士見ビル。私だけ会場の場所を勘違いして集合時間遅刻(〈ナビゲート〉基本成功率0%)だったのですが、プレイ開始には間に合ってことなきをえました。コンベンション会場はキレイでしかも広い! テーブル間が広くて全然隣が気にならないのは素晴らしいと思いました。格安で貸して欲しいなあ(妄想)。さて当日は計12卓が立ち、うち“クトゥルフ神話TRPG”は8卓。全体的に初心者の方が多かった印象です。
探索者作成も含めてプレイ時間は4時間しかなく、短めのシナリオを用意しました。私がプレイしたのは伝統の1920年代アメリカ。先月末に発売されたばかりの“クトゥルフ神話TRPG キングスポートのすべて”を意識して、アーカム→キングスポートを巡る展開にしました。プレイの方は探索者勢の出目がよく、あぶなげなく全員クリアという展開に。せっかくの狂気イベントが若干の不発気味でしたが、楽しんでいただけたようでした。
公式コンベということで、休日に裏方のスタッフさんも大変だったかと思います。ただそのおかげもあっての成功でしょう。次回も開催されることを願っております。
P.S. ひとつ告知忘れが。ロール&ロールステーション 秋葉原店様主催の第12回「クトゥルフ神話TRPG初心者体験会」が、4/23の土曜日に開催されます。もうプレイヤー募集は終わってしまっているのですが、ベテランキーパーが集まって同じ現代日本シナリオをプレイします。私は当日仕事で参加できない(悲)のですが、信頼できる方にピンチヒッターをお願いしてありますのでご安心ください。参加される方はよろしくお願い申し上げます。
先日開催されたクトゥルフオンリー・コンベンションは無事終了しました。ありがとうございました。当日の詳細は情報ソース先のレポートにある通りです。トラブルもなく終わったのはキーパーの皆様、お手伝いいただいた方、そして何よりプレイヤー参加下さった方々のおかげだと思います。
立卓したのは今回も会場スペースぎりぎりな12。内訳は現代日本メインで、各時代卓があるといった概要。戦国時代や幕末、1950年代といった変わり種もありました。最初は落ち着いていた卓も、クライマックスに向かうに従ってヒートアップしていたのはどこも一緒。初心者の方も歴戦のベテランも一緒に楽しくプレイされていたのが嬉しく、コンベスタッフ冥利に尽きる一日でありました。セッション後の閉会式ではキーパーによるプレイ報告の他、豪華プレゼントの当たる抽選会も行われました。ご提供いただいた方には千の感謝を。ありがとうございます。なお、今回は久しぶりにパンフレットのほか“クトゥルフ・ダークエイジ”再販記念シナリオ冊子の配布も実現できました。シナリオをご提供下さった伊織さんありがとうございます。
さて、次回はというと全く未定です。ここ最近はさまざまなコンベンションで“クトゥルフ神話TRPG”を遊ぶ機会も増えたと思います。会場の問題もありますが、当然我々も次につなげようと思っていますので、気長にお待ちください。告知できる段階になりましたら情報ソース先に詳細が掲載されると思います。その際にはよろしくお願い申し上げます。
明日はゲームマーケット2016神戸ですね。『1/10スケール・クトゥルフ神話TRPG』を用いた『クトゥルフ神話TRPG』体験会もあるようです。
ところでコンベンションの告知です。参加予定者の皆様におかれましては、当日よろしくお願い申し上げます。今日の首都圏はあいにくの雨でしたが、明日は晴れの予報です。万一の際の告知等は、情報ソース先または公式Twitterアカウントで流します。確認できる方は、フォローいただけると幸いです。
明日は道案内として、開会式前から四谷三丁目駅2番地上出口前にCo-Conスタッフがエルダー・サインの案内用ボードを掲げて立っております。当コンベンションがお初の方・自信のない方はご案内いたします。なおJR四谷駅ではありませんのでご注意を。私はスタッフ兼予備キーパーとして参加予定です。
毎回のお願いで恐縮ですが、キーパーとしてご参加くださる方々におかれましては、当日お気をつけてご来場下さい。ご参加いただく皆様方におかれましても、当コンベンションの一員です。円滑な運営に何卒お力添えを賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
あけましておめでとうございます。本サイトの更新はスローなマイペースです。申し訳ありませんが、今年も継続第一&無理をしない方針でいきます。そのためたまに覗きに来る位で充分です。
今年の干支は申年なので色々考えた末、画像は1959年に宇宙飛行したリスザルのゴードに。Chaosium社の1950年代アメリカを舞台にしたシナリオ集“Atomic-Age Cthulhu”からのイラストです。史実ではゴードはロケットに打ち上げられた後、行方不明となっています(詳しくはここ参照)。しかしシナリオ‘The Return of Old Reliable’ではひそかに海軍が回収しており……というB級ホラー的展開が素晴らしいです。黒幕は○○○○協会と●●●だし、ラストも燃える展開に誘導されてていいですね。
それと今年はホビージャパン刊行の旧版“クトゥルフの呼び声”が発売されて30年です。実質日本語版30周年。何か30周年記念製品が発売されたり記念コンベンションが開催されたりすればいいなあ(夢)。
あとは個人的にCoCのキャンペーン・シナリオでも催そうかと思っています。去年からずっとやろうと思って準備していた“Horror on the Orient Express”です。1年プレイしてどのくらい進んだかは来年をお楽しみに。
さて、今年も次のソースブックやさまざまなゲームイベントでCoCが楽しめることを願っております。クトゥルフオンリー・コンベンションも2月に開催されるので、こちらもよろしくです。RWSを訪問くださる全ての方々へ、今年もよろしくお願い申し上げます。